モニターアームの選び方
様々な利用シーンでLCDモニターを活用する事ができるモニターアームをご紹介
モニターアームの選び方について
PCの利用に今や必要不可欠なLCDモニター。LCDモニターの特性として薄型・軽量という利点が有りますが、それらを更に生かす事が出来るものが「モニターアーム」です。
モニターアームの利点
LCDモニターの活用やマルチモニター利用に
LCDモニターをモニターアームに取り付ける事で、設置面積を少なくすることができます。例えばLCDモニターの下がすべて利用できるので、キーボードやマウスなどをそこへ置く事が可能になり、デスク上がよりすっきりし、作業スペースも確保しやすくなります。
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取り付けたモニターアームを動かすことにより作業に合わせて画面配置を自由に調整する事も可能です。また製品によっては、チルト機能、ピボット機能などを備える為、様々な利用シーンでLCDモニタを活用する事が出来ます。ピボット機能を利用して横画面利用と縦画面利用のLCDモニターをそれぞれ設置する事で作業内容に応じた環境を構築する事も簡単にできます。
特に最近増えている複数台を利用した「マルチモニター利用」に関しても、モニターアームを利用する事で画面の連携性を高めたり、配置変更を連動させて自在に行う事が出来るなどの利点が生まれます。
モニターの取り付け方法について
一般的なLCDモニターで有れば、通常「VESAマウント規格」と呼ばれる薄型テレビや薄型ディスプレイの背面を壁やアームスタンドなどに固定する事ができるネジ穴があり、金具が取り付けられるようになっています。
「VESAマウント規格」には様々な種類があり、それらは対応するモニタサイズなどで違いがあります。
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規格名称 | 対応モニターサイズ | モニター重量 | 取付穴の間隔 |
---|---|---|---|
MIS-B | 4~8インチまで | 2kgまで | 20mm×50mm |
MIS-C | 8~12インチまで | 4.5kgまで | 35mm×75mm |
MIS-D | 12~23インチまで | 14kgまで | 75mm×75mm 100mm×100mm |
MIS-E | 23~31インチまで | 23.7kgまで | 100mm×200mm |
MIS-F | 31インチ以上 | 113.6kgまで | 200mm×400mmなど |
VESAマウンタ規格について
- 一般的に利用されている規格は「MIS-D」や「MIS-E」。大型液晶テレビ等では「MIS-F」が利用されています。
- 「MIS-D」は75mm四方の正方形の四隅にねじ止めをする規格と100mm四方の規格があり、前者を「VESA75」、後者を「VESA100」と言う場合も有ります。主に「VESA75」が一般的といわれています。
- 「MIS-E」はより大型モニタへの対応をする為、100mm x200mmの長方形の中間及び四隅の6点止めを行う規格です。
- 「MIS-F」は更に大型・重量のあるモニタ固定を目的とした規格の為、200mmずつ増加する穴間隔になります。上記一覧を確認頂くと分かりますが、大型モニタに関してはこの規格を利用します。
モニターアームの選び方
モニターアームは様々な製品がございます。モニターアームはご利用されるLCDモニター、利用用途、取付方法によって製品が異なります。対応範囲を超えた製品をご利用された場合、思わぬ事故や設置出来ない等のトラブルにも繋がります。必ず事前にご利用環境をご確認の上、ご利用されるLCDモニターの取付方法・用途に合致した製品をお選びください。
水平アーム
水平方向の可動範囲を細かく調整出来る為、マルチモニタ設置や、受付、対面販売、説明などの対面の人間への商談、内容確認、情報伝達などに向いてます。モニタを配置する自由度が高い為、広い空間が無い狭いデスク環境での利用にも向いています。
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パーテーションアーム
個人で仕切られているパーテーションを利用して固定する方式のモニターアームの為、一般的なモニターアームよりも場所を取りにくい利点があります。オフィス環境で個人の作業スペースがパーテーションで仕切られている場合や、パーテーションで区画が細かく区切られている様なオフィス環境での業務利用におすすめです。
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タブレットスタンド
ノートPCやタブレットPCなどを見やすい角度・高さに調節可能なスタンドです。可搬性に優れたタブレットPCや端末において固定して作業をする必要が有る場合におすすめです。細かい角度設定で安定した作用を行う事が可能です。
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TVスタンド
大型液晶テレビなどをスタントへ固定し、必要に応じて移動させるためのスタンドです。採用されている大型キャスターなどでの移動に成る為、大型液晶テレビの移動なども苦になりません。TV電子黒板や、案内掲示などにおすすめです。
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マルチアーム・スタンド
モニターアーム設置に際して、デスクなどに加工が必要ありませんので導入も簡単です。モニターの設置台数に合わせた商品選択をする事で、簡単にマルチモニタ環境を作ることが出来ます。ただし、スタンドが設置に必要に成る為、デスク上にある程度のスペースが必要になります。デスクの加工が出来ないがマルチモニタを使いたい方へおすすめです。
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ツールバーシステム
通常のモニターアームよりも支柱が多い為、製品によってはより大きなモニターサイズまで対応する事が可能であり、大型LCDモニターなどでのマルチモニタ環境を作る際におすすめです。複数の支柱を固定しなくてはならない為、設置場所を選びますが他の方式とは比較に成らないモニタ設置台数を実現する事が可能です。業務利用などで多数のマルチモニタ環境が必要な方、大型LCDモニタでのマルチモニタ環境を作りたい方へおすすめです。
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モニターアームの種類
モニターアームは可動方式を採用しており、用途に応じて様々な種類があります。利用シーンに適合したモニターアームを選択する事が大切です。
垂直可動式タイプ
垂直方向にディスプレイを移動させることが可能なモニターアームです。わずかな力で簡単に垂直方向の調節が出来るのが利点であり、場所を取らない小型な製品が多くなります。その為、ご自宅での利用からSOHO利用、オフィスでの個人利用などに向いています。
ただし可動範囲が限定されている為、ディスプレイ配置の自由度に関しては高くなく、可動の為に有る程度の空間が必要となります。
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水平可動式タイプ
水平方向にディスプレイを移動させることができるモニターアームです。水平方向の可動範囲を細かく調整出来る為、サブモニタや複数台のモニタ設置での利用に適しています。業務用途でのマルチモニタ設置や、受付、対面販売など、対面での確認用途などに最適です。
製品自体が複数本の腕を可動関節で連結した構造になっている為、モニタ配置の自由度が高く、垂直可動方式ほど広い空間が無くても利用ができ、狭いデスク環境での利用に向いています。
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水平垂直可動式タイプ
垂直・水平方向にモニタを移動させる事が可能なモニターアームです。縦・横・斜めと様々な角度・配置に調節が可能であり、立体的であらゆるニーズ・シーンでの利用に答える事ができます。
タイプとしては一番利用用途が高い製品ですが、コスト的には垂直可動式対応、水平可動式対応と同等製品で比較した場合は高くなる傾向があります。
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ノートPCタイプ
ノートPCを固定して利用するモニターアームです。業務でデスクトップPCとノートPCとを利用する場合、ノートPCを使っていない時には意外と場所を占有し邪魔になってしまう場合があります。そのようなシーンで活躍する製品です。
ノートPCを利用する際は手前に、利用しない際はデスク奥などへと簡単に移動させることができ、社内で業務PCと移動先のノートPCを使い分けている方に向いています。
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壁面取付タイプ
壁面へ取り付けるタイプのモニターアーム(マウンタ)です。モニターを壁面へ直接設置する事で、設置空間を最大限に利用する事ができます。家庭向けの液晶テレビにも使用可能であり、一般家庭や商店・飲食店舗からオフィスビル、銀行、病院での案内掲示板、各入院病室のテレビなど様々な用途に使う事が可能です。大型モニタや液晶テレビなど、大型の製品を設置するのに向いています。
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スタンドタイプ
デスク上に据え置いて利用するタイプと大型モニターなどを利用して立ちながら作業を行う環境向けのモニターアームです。デスク上に据え置くタイプは通常のモニタが利用する様なスタンドタイプのモニターアームであり、ピボットやターンなどのモニタ利用に使用されます。
大型モニタ用はキャスターを標準装備し、移動可能な製品と固定されている製品とがあります。移動可能な製品は巡回作業や工程確認が必要な病院・工場などの採用に向いており、固定されている製品は、状態監視などを行う必要があるセキュリティ用途や工場等に向いています。製品としては小型モニタ用から大型用、マルチモニタ用と様々な製品が存在します。
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モニターアームの取付方法
モニターアームの取付方法はその製品によって様々な方式があります。使用用途に合致した製品をお選びください。
クランプ式
もっとも一般的な取付方法で、デスクの天板の端へ上下から挟み込むようにボルトで締めて固定します。設置場所やデスクをあまり選ばずに手軽に利用できる事が特長です。デスクへ穴をあけるなどの加工をする必要性がなく、作業工程通りに取り掛かれば誰でも設置できます。
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グロメット式
モニターアームを設置するデスクや棚に固定用の穴をあけ、ボルトを通して上下の固定用プレートでモニターアームの台座を固定する方式です。デスクに穴をあける加工が必要になってしまいますが、安定度はクランプ式に比べると高く、デスクからはみ出る事が無い為、デスクの背面側にスペースが無い場合や、カウンターデスクを対面で利用する場合等はこの方式がおすすめです。
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スタンド式
通常のモニターについているスタンドと同じような方法で固定する方式です。標準でピボット配置やパンに対応しないモニタ向けや、マルチ画面向けのスタンドタイプモニターアームがあります。通常のモニターに添付のスタンドに機能を使いしている様な製品の為、モニター利用設置時には水平を保った場所での利用と安定度が高い運用を心掛ける必要があります。
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壁面固定方式
一方を壁面に固定し、もう一方をVESAマウントで固定をして利用する方式です。壁面への固定を想定している為、固定金具とVESAマウントとの距離が短い製品が多いです。直接固定タイプでは無く、モニターアームタイプの場合は、大画面液晶テレビ等を縦に設置する事も可能です。ただし、壁面への固定はねじ止め等の加工が必要であり、作業には最新の注意が必要になります。
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パイプ固定方式
設置されている支柱パイプなどの棒状部分固定を想定しているモニターアームです。直線状の支柱への固定に成る為、可動アームでない場合は余り場所を取りませんが、設置移動の自由度は制限を受けます。注意点としてパイプ直径に合わせた製品を選択する必要性があります。
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モニターの固定感をより高める為に
各製品共に、モニターの固定感をより高める為に、固定部分へ間に材木等の固形物を挟むと良い場合があります。デスクに設置による傷などが気になる方はゴム素材などを間に挟むと良いようです。製品によってはそういった干渉物を利用範囲として認めない場合がありますので、必ず確認をしてください。
販売代理店のご紹介
モニターアームは下記販売代理店などでお買い求めいただけます。
- 株式会社大塚商会 http://www.otsuka-shokai.co.jp/
- 株式会社システナ http://www.systena.co.jp/
- シネックスインフォテック株式会社 http://www.synnexinfotec.co.jp/
- ソフトバンクBB株式会社 http://www.softbankbb.co.jp/ja/
- ダイワボウ情報システム株式会社 http://www.pc-daiwabo.co.jp/
モニターアーム取り扱い上の注意事項
液晶モニタ用アームを設置またはお取り扱いの際には、下記の注意事項を十分にご確認の上、正しくお使いください。
- 各製品仕様にて規定される搭載モニタの耐荷重限界を超える製品は取り付けないでください。
- 液晶モニタとアームの組み立てや設置作業を行う際は、必ず複数人で行うようにしてください。モニターアームに液晶モニタを組み付けた場合、合計で10Kgを超える場合があり、危険です。
- モニターアームを設置後、ご利用されるモニタに最適な保持力となるように必ずご自身で調節してください。また、保持力の調節は、製品関節部分などに搭載されている調整部分で行ってください。
- 壁面へモニターアームや金具を取り付ける際は、必ず材質上硬い壁面に取り付けるようにして下さい。壁面に採用されている材質や設置構造上脆弱な壁面に取り付けた場合、経時変化などによりモニターアームが脱落することがあります。
- モニターアームの調整・位置変更等の各操作を行う場合、乱暴に扱わず慎重に行い、また必ず両手で操作をしてください。LCDモニタとアームとの接合部や付け根取付部が破損し、LCDモニタやアーム自体が脱落させることがあります。
- クランプ取付タイプのモニターアームをご利用の際は、クランプを設置したテーブルからLCDモニタをはみ出して設置したり、テーブルからはみ出す方向への過度な操作は行わないようにご注意ください。
- モニターアームを安全にご利用頂くため、過度の振動が発生する場所や継続して長時間連続振動するような場所への設置はしないでください。過度の振動や長時間の連続振動により、モニターアームの固定部分が緩和し、脱落する可能性があります。
- モニターアームの可動関節部に直接触れながらの操作は、作業者の指を挟むといった事故や怪我の原因となりますのでご注意ください。
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