ZALMAN TECH
CNPS14X
対応ソケット (INTEL):LGA2011/1155/1156/1366/775
対応ソケット (AMD):Socket FM1/AM3+/AM3/AM2+/AM2
搭載ファン:14cm角相当、ファン回転数:950回転~1350回転/分
騒音レベル:17~21dB(A)±10%
外形寸法:幅126×奥行き140×高さ159.3mm、重量:875g
型番:CNPS14X、JANコード:4537694156905
Zalman Techの「CNPS14X」は、中央に14cm角のファンを搭載した巨大なCPUクーラー。対応ソケットはLGA2011/1155/1156/1366/775、Socket FM1/AM3+/AM3/AM2+/AM2で、IntelとAMDの主要なCPUで使える。CPUの熱を6本のヒートパイプでヒートシンクに移動し、ファンが生み出すエアフローにより放熱する仕組み。ヒートシンクを構成するフィンの枚数が多く放熱面積も広いため、高い冷却効果が期待できる。
CNPS14Xの外観。ヒートシンクは2つのブロックに分かれており、それぞれに6本のヒートパイプがつながっている。 |
CNPS14Xの付属品。複数のソケットに対応しているため、部品点数が多い。左上のクリップはファンを増設する際に使う。 |
手順は多いが、マニュアルを確認すれば難しくない
まず、CPUクーラー選びでポイントとなるのが取り付けやすさ。CNPS14Xはたくさんのソケットに対応しているため、部品の組み合わせがやや複雑。使用する部品が同じでも向きや位置を間違えると正しく使えない。例えば、CPUベースに付ける部品「クリップA」はIntelとAMDのプラットフォームで取り付ける向きが表裏逆になる。とはいえ、マニュアルで確認しながら1つずつ慎重に進めれば特に難しい作業ではない。
CNPS14Xは専用のスパナが付属するのも大きなポイント。サイズの大きなCPUクーラーの中には、ヒートシンクが邪魔でドライバーがまっすぐに当たらないものもあるが、CNPS14Xならスパナでしっかりとマザーボードに固定できる。ヒートシンクはCPUベースから4cmほど高い位置にあるため、マザーボード上にあるヒートシンクやCPUソケットの周囲にあるメモリーとも干渉しにくい。
ここでは、現在主流のLGA1155対応マザーボードに取り付ける手順を紹介する。まず、CPUベースの横にあるねじを緩める。 |
ねじを緩めるとすき間ができるので、そこに付属のクリップAをはめてねじ留めする。マニュアルをチェックしてクリップAの向きを間違えないようにする。 |
バックプレートにナットを付ける。3つの穴がつながった部分の中央がLGA1155/1156用だ。穴にナットを入れたら、外側から黒いキャップを押し込んで固定する。バックプレートもIntelとAMDのプラットフォームで向きが異なるので注意。 |
バックプレートの中央に縁があるので、それに合わせて両面テープをバックプレートに貼り付ける。 |
マザーボードの裏にバックプレートを貼り付ける。CPUソケットの周囲にある穴に先ほどのナットがしっかり入ったか確認しよう。 |
マザーボードを裏返して、CPUにグリスを塗る。CNPS14Xを載せた時にグリスが均等に広がるよう、できるだけ中央に載せるとよい。 |
真上からCNPS14XをCPUに載せる。向きはファンの風向きがケース背面を向くようにする(ファンが付いている側のフィンをケース背面に向ける)。 |
バックプレートのナットにボルトを付けてCNPS14Xをマザーボードに固定する。まず、指で仮留めする。 |
続いて付属のスパナでボルトを回す。4つのボルトを少しずつ順番に回していくと、傾かずにしっかりと固定できる。 |
最後にCPUファンの電源ケーブルをマザーボード上の電源端子につなぐ。これでCNPS14Xの取り付けは完了だ。 |
PCケースは売れ筋の「Z9 U3」(Zalman Tech)を使った。標準的なサイズのATXケースだが、他のパーツに干渉することもなく問題なく収まった。
同じ空冷でも、CPU付属クーラーより圧倒的に冷える
今回は最新CPUで最もスペックが高いIntelのCore i7-3770K(3.5GHz)とIntel Z77チップセット搭載マザーボードを用意し、CNPS14Xの冷却性能を調べた。テスト結果は下の通り。CPU付属クーラーと比べて、負荷時に21℃も温度が下がった。
室温26~28℃の部屋でアイドル時と負荷時のCPU温度を測った。測定にはマザーボード付属のソフトを使用。アイドル時は起動してから約10分後。負荷時は「Hyper Pi」を実行してから約10分後の値とした。CPU付属のクーラー使用時に比べて負荷時に21℃も温度が下がった。
ファンを追加してさらなる性能アップも図れる
CNPS14Xはさらに側面に14cm角ファンを2つまで追加できる。そこで、「ZM-F4」(Zalman Tech)を追加した状態でも温度を測った。その結果、劇的な変化は無かったが、その効果は確認できた。CPUをオーバークロックしたり、動画をエンコードしたり、CPUに高い負荷をかけ続けるとその差はさらに大きくなるはずだ。まずは標準状態で使ってみて、パソコンの運用状況や温度をチェックして判断するとよいだろう。
静音性もCNPS14Xの魅力だ。ファンの電源端子は4ピンで、PWM制御に対応。冷却性能が高く、CPU温度を低く抑えられるため、ファンの回転数が上がりにくい。今回のテストでは、動作音がほとんど気にならなかった。静音PCでの使用にもお薦めだ。
両側面に14cm角ファンを追加したところ。ドライバーなどの工具が不要で、CNPS14Xに付属するクリップで簡単に取り付けられた。
14cm角ファンを追加して温度を測定した結果。冷却性能がさらにアップするのを確認できた。
(文・写真=SPOOL)
※ 本記事は執筆時の情報に基づいており、販売が既に終了している製品や、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
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- ●ZALMAN社 概要
- ZALMAN社は、1999年に創業した韓国メーカーであり、優れた冷却技術とユーザーエクスペリエンスを提供しております。製品のデザイン、設計、低ノイズでPCを冷却するノウハウ、全て自社内で行っております。今後もPC内部環境を冷却する製品を開発し、お使いのPCの寿命を延ばす製品を提供します。
- ZALMAN社は全世界でTOP10に入る、PC周辺機器と冷却機器のメーカーです。
- メーカーウェブサイト:https://www.zalman.com/