ROCSTOR
COMMANDER 3Fシリーズ
インターフェース:USB 3.0/FireWire 800/USBトークンキーポート
HDD容量:4TB/2TB、HDD回転速度:7200rpm
本体サイズ:幅152×奥行き219×高さ42mm、本体重量:約1.47kg
暗号化:AES-256 ECBモード、ハードウェア暗号化
認証方法:USBトークンキー認証
対応OS:Windows(2000/Me/XP/Vista/7)、Mac OS(OS 9/OS X)
付属品:キャリーバッグ、USB 3.0ケーブル、FireWire 800ケーブル、USBトークン×3、電源ケーブル、クイックスタートガイド
JANコード:4537694155342
"セキュリティ・大容量・高速転送・堅牢性"と四拍子そろった外付けHDD
Rocstorは、2000年に設立された米国に本社を置くストレージベンダー。取り扱う製品は「大容量」「高速転送」「RAID」「セキュリティ」などに特化した業務用ストレージが多く、プロフェッショナル用途のベンダーとして認知されている。
同社の特色の1つが「Encryption Security Solution」、すなわち「暗号化によるセキュリティ」だ。以前、本製品レポートでも紹介したパスワードとカードによりHDDを認識する「Rocsafe MX 500GB」のように、本体内の組み込みチップによりハードウェアレベルで暗号化する技術を採用することで、非常に強固にHDD内のデータを守ることができる。
今回紹介する「COMMANDER 3Fシリーズ」は、こうしたチップ暗号化によるセキュリティ機能に加え、大容量、高速転送、堅牢性を備える、四拍子そろった外付けHDD。本体サイズは幅152×奥行き219×高さ42mmでほぼA5サイズのハードカバー程度、重さは約1.47kgとコンパクトな筐体ながら高機能を凝縮した。
COMMANDER 3Fシリーズのパッケージ外観 |
ほぼA5サイズのコンパクトな筐体 |
付属品。上部左から時計周りにクイックスタートガイド、USB 3.0ケーブル(USB 2.0互換)、FireWire 800ケーブル、電源ケーブル、USBトークンキー(3個) |
底面にしっかりしたゴム足を装備。横置きの場合、安定してデスクの上に配置できる |
縦置き用のアダプタが付属。このように縦置きにして、デスク上の狭いスペースにも配置可能 |
USB 3.0/FireWire 800を搭載。WindowsでもMacでもサクサクとデータを転送できる
セキュリティ機能に関しては後ほど解説するとして、それ以外の特徴について見ていこう。まずは大容量について。今回発売されるCOMMANDER 3Fシリーズはシングルドライブの4TB。HDDの回転速度は7200rpmとなっている。
次に高速転送。HDDの接続方式はSATA3.0(6Gbps対応)、インターフェースにUSB 3.0とFireWire 800(IEEE 1394b)を搭載し、OSはWindows/Macの両方に対応する。USB 3.0の最大データ転送速度は5Gbps、FireWire 800は800Mbps(どちらも理論値)であり、一般的な外付けHDDで採用されるUSB 2.0に比べて高速なデータ転送ができる(下位互換性を持つため、USB 2.0でも利用可能)。例えば膨大なデータをひんぱんに扱う映像の制作現場などでは重宝するだろう。
電源は内蔵タイプ。青い端子がUSB 3.0(USB 2.0互換)、その右側がFireWire 800。USB 3.0の左側はUSBトークンキー挿入用の端子
堅牢性については、特許出願中だという耐衝撃機構がポイント。筺体のブラックアルミも硬質で、頑丈な構造となっている。COMMANDER 3Fシリーズにはキャリーバッグが付属し、カジュアルに持ち運べるが、これらの堅牢性により内部のHDDはしっかりと守られる。また、ファンレス構造のため、静音性が高い。日常的にデスクに置いて利用するユーザーにとっては、この点もうれしいところだ。
カジュアルなキャリーバッグが付属。A5サイズとコンパクトなため、バッグに入れて持ち運べる |
ファンレス構造で静音性にも配慮 |
それらの機能とともに力説したいのが、Rostor製品のデザイン性の高さだ。これはRostorのホームページを見れば一目瞭然。ポータブルからタワー型のRAIDモデルまで、さまざまなタイプのどれもがスタイリッシュなデザイン。もちろんCOMMANDER 3Fシリーズも例に漏れず、薄型のUltrabookやMacBook Airとも調和する。業務で使われるケースがほとんどだろうが、リビングに置いてもしっくりと来る端正さがある。
USBトークンキーが「カギ」になる
実際にCOMMANDER 3Fシリーズの認証方法を紹介しよう。とは言え、その手順は簡単で、電源を入れる前に付属のUSBトークンキーを挿入し、WindowsまたはMacとケーブルで接続して本体のスイッチを入れるだけ。ここではUSBトークンキーが文字通り「カギ」の役目を果たして認証を行う。ただし、電源を入れてからUSBトークンキーを挿しても認証されないので、必ず本体の電源を入れる前に挿しておこう。USBトークンキーは3つ付属するので、社内で利用する場合、最大3人までアクセス権限を許可することができる。だが、USBトークンキーは非常に小さいため、くれぐれも管理には注意したい。
認証させるためには必ずUSBトークンキーを挿入する
USBトークンキーは全部で3個同梱。認証させるための大事なカギとなる。このように小さいため、大事に保管しよう
一度マシン側で認証すると、USBトークンキーを抜いてもデータの読み書きが自由にできるようになる。盗難のリスクを考慮して、むしろマシンに認識させたら抜いておくクセを付けたほうがいいだろう。データはAES-256ビットによりリアルタイムで暗号化され、万が一HDDが盗難に遭っても複雑な暗号により情報漏えいを防ぐことができる。用途としては、機密性の高い技術開発・設計系、先に挙げた映像制作現場などが想定される。これだけ大容量のラインアップならば、CADや3D、4Kなど高解像度の映像データもラクに保存可能だ。
Windows/Mac双方で利用できる。スタイリッシュなデザインのため、薄型ノートでも調和する。左がUltrabook、右がMacBook Airで認識したところ |
認証されるとLEDインジケーターが消灯。逆に認識されていない状況ではLEDインジケーターが青く点灯する
(文・写真=SPOOL)
※ 本記事は執筆時の情報に基づいており、販売が既に終了している製品や、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
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- ●Rocstor社 概要
- Rocstor社は、米国を本社とするHDDストレージケースを中心に開発販売しているメーカーになります。確かな技術をバックボーンに、サーバ用ストレージシステムから、個人ユーザー向けストレージシステムまで幅広い商品ラインナップのもと展開しております。
- メーカーウェブサイト:http://www.marshal-no1.jp/