CoolIT Systems Vantage 製品レビュー

メーカー名：: Coolit Systems
製品名：: Vantage-Advanced Liquid Cooling
型番: VAN-R
JANコード: 4537694095532

水冷システムで取り付け簡単。敷居は低い。

水冷システムというと、静かでよく冷えるがメンテナンスや取り付けなどが面倒で、玄人向きというイメージがあるがCoolit　Systemsの一体型水冷CPUクーラーは、違う。Coolit　Systemsの一体型水冷CPUクーラーは、低価格で人気を博したECO-Rに続いて第二弾になり、形状こそあまり変わらないが機能の追加で使いやすさが増している。PCケースの120mmリアファンの部分に取り付けルなどECO-Rと取り付け方法は同じで、初心者でも簡単に取り扱うことのできる魅力的な製品である。

ラジエーターとの接続チューブは頑丈にできている。またチューブ付け根が動くので取り付けが容易な理由のひとつ。

ケースの120mmリアファン部分にラジエーターを取り付ける。

ECOとなにが違うのか！

見た目でわかるとおり、温度、水流、水温の表示画面が付いた。これにより、現在の状態がわかりやすくなった。ファン回転が「Quiet」、「Performance」、「Extreme」と３つのプリセットが用意されている。プリセットをうまく使って自分の環境に合うようにコントロールができる。表示画面のバックライトは、「Blue」、「White」、「Red」、「Amber」、「Green」、「Purple」と6色、それと「Off」がある。自分の好みの色で使用できる。メンテナンス時、PCケースは暗いのでバックライトがあるのは、見やすく大変便利である。表示は、0/90/180/360と回転ができるので取り付け方によって見づらくなることはない。

バックライトカラー
Green	Purple	Blue
White	Red	Amber
Off

今回のテスト構成

今回のテストでは、ASK Tech社製の検証台「ENKIRA NK-OC450A」を使用した。PCケースに組み入れて検証していないことをあらかじめご了承いただきたい。CPUは、AMD PhenomII X6 1090T Black EditionTの6コアCPUにて温度をチェックした。外気温は、おおよそ26度。

CPU:
AMD PhenomII X6 1090T Black Edition
マザーボード：
MSI 890FXA-GD70
メモリ：
４GB
OS：
Windows7　32bit
電源： OCZ Technology　1000W
グラフィックボード：
Zotac GT220

アイドリング中のファン速度

Window7のアイドリング中のファン速度と温度を本体液晶画面で確認。やはりExtremeモード時が冷えている。ただ、Quietモードでは、ファンの音も静かで冷え具合も十分と言える。CPUパワーをあまり使わない作業が多いユーザーには、Quietモードが魅力的である。

プリセット	ファン回転	水流速度	温度
Extreme	1280rpm	2130rpm	31.1度
Performance	1070rpm	2130rpm	31.3度
Quiet	868rpm	2130rpm	31.4度

Extreme時の温度	Performance時の温度
Quiet時の温度

Coolit Systems Vantageは、温度によりファンスピードが変化する。

※マニュアルより抜粋

CPUに負荷をかけたときの温度

Prime95にてCPU（AMD PhenomII X6 1090T Black Edition）に負荷をかけ、HW Monitorにてログをとった。どのモードもCPUの温度上昇と共にファンは温度共に回転数は増していきノイズも大きくなるが、凄い回転ではないし必要に応じて回転数が上がるので安心して使用できる。

最大ファン速度

Extreme	Performance	Quiet
1962rpm	1648rpm	1256rmp

冷却性能はかなり高い

PCケースの120mmリアファン部分に取り付ける一体型水冷CPUクーラーで取り付けも簡単で、冷却性能も高い。夏の外気温が高い時は、Extremeモードで稼働させ、冬は、Quietモードといった具合に使い分けて安全に使用するのもいいだろう。CPUクーラーがうるさい割には冷えないと悩みユーザーに、オススメしたい製品である。