価格が手ごろで、装備が充実したPCケースを探している人は多いはず。Rosewillの「FUTURE」は、まさにそのようなニーズにぴったりな、ATX対応のミドルタワーケースだ。実勢価格が7000円前後ながら、標準で12cm角ファンを4つ搭載。ほかにも、今どきの仕様を数多く採用しており、初めてパソコンを自作する人はもちろん、自作経験者も満足できる製品に仕上がっている。
製品名 | FUTURE |
対応フォームファクター | ATX、microATX |
外形寸法(W×D×H) | 189.9×490.2×430.0mm |
シャシーの材質 | スチール |
重量 | 4.77kg |
ドライブベイ | 5インチ×2 5/3.5インチ共用×1 内部3.5インチ×6 |
拡張スロット | 7 |
ファン | 12cm角×2(前面、搭載済み) 12cm角×1(背面、搭載済み) 12cm角×1(上面、搭載済み、12cm角×2に交換可能) 12cm角×2(側面、搭載済み) |
前面端子 | USB 3.0×2、USB 2.0×1、マイク、ヘッドホン |
ファンを4つ搭載。通気口も多く、冷却性能が高い。シンプルで飽きのこないデザインもポイント。
前面端子は転送速度が高速なUSB3.0のほか、USB2.0×2、マイク・ヘッドホンを備える。 |
FUTUREの付属品。HDDの固定には専用のインチねじ(写真中央の黒いねじ)を使う。青色のケーブルは、前面にあるUSB 3.0端子の配線用。マザーボードのリアI/Oパネルとマザーボード上のヘッダ端子、どちらにも対応できる。 |
ハイエンド環境にも対応できる冷却能力
ファンは、前面に12cm角ファンを2つ搭載する。いずれもLED付きで、PC動作中に青く光る。黒いきょう体に青い光が映える様子はとてもスタイリッシュだ。さらに、背面と上面にも12cm角ファンを1つずつ搭載する。これらのファンは、CPUクーラーのすぐ側にあるので、ケース内の熱を効率良く逃がせる。このほかにも上面に12cm角ファンを1つ、側面に12cm角ファンを2つ追加可能。合計7つもファンを搭載できるので、発熱量の大きいハイスペックなパーツも安心して使える。
前面の吸気ファンにフィルターが付いているのもポイント。ケース内にホコリがたまって、冷却性能が低下したり、部品の寿命が短くなってしまったりするのを防ぐ。フィルターは取り外せるので、掃除も簡単だ。
電源ユニットはケース下部に固定する今どきの構造。底面には通気口があるため、電源ユニットはファンを下向きにして固定できる。電源内部の熱がケース内に排気される心配がない。
前面パネルはねじを使わず簡単に外れる。2つの前面ファンは取り外し可能なフィルター付き。 |
ケース底面には電源ユニットの用の通気口があり、外気を直接取り込める。 |
組み立てやメンテナンスはとても簡単
ドライブの取り付けやすさもFUTUREの魅力の1つ。ドライブベイは5インチ×3、3.5インチ内部×6を搭載。5インチドライブは、側面にあるプラスチック製の留め具をドライブのねじ穴にはめて、レバーを横に倒すだけで固定できる。3.5インチドライブは、あらかじめ付属のインチねじを付けたら、左側面からスライドして押し込むだけ。とても簡単で、ドライブの出し入れがしやすい。
もちろん、最近人気の高いSSDも搭載可能。標準で3.5インチと2.5インチの変換マウンターが付属し、ここに2台までねじ留めできる。また、底面部に2.5インチ取り付け用のねじ穴も用意されており、こちらにも2台設置可能だ。
5インチドライブの固定には、ドライバーが不要。ベイの側面にある留め具をねじ穴にはめて簡単にロックできる。 |
HDDの固定は両側面に付属のねじをあらかじめ付けておき、3.5インチ内部ベイに押し込むだけ。ベイの左側にあるロックを持ち上げれば、取り外しも簡単だ。 |
2.5インチドライブを3.5インチサイズに変換するマウンターも付属。このマウンターに2.5インチのSSDやHDDを2台までねじ留めできるほか、底面部にも2台を固定可能。 |
ケースの裏面にケーブルを配線可能。結束バンドを固定するための穴も空いており、ケーブルをすっきりとまとめやすい。 |
ほかにも、組み立てやメンテナンスがしやすい工夫がいくつも見られる。前面パネルはねじ不要で取り外しが可能。ケーブルの裏面配線にも対応する。裏面配線は売れ筋ケースの多くが採用しているが、いざ使ってみると、配線用の穴が少なかったり、ケーブルを通すスペースが足りなかったりすることがある。FUTUREは、マザーボードの下部や側面に大きな配線用の穴がある。さらに、ケーブルをまとめる結束バンドを固定するための穴まで空いているので、とても使い勝手が良い。
実際にATX仕様のマザーボードや電源ユニットなどパーツ一式を組み込んだところ、下の画像のように無理なく収められた。拡張ボードは長さが225mmのグラフィックボードを取り付けても、さらに7cm以上余裕があった。パーツの増設や交換もしやすいので、比較的安価ながら、自作パソコンの魅力を存分に楽しめるPCケースと言える。
パーツ一式を組み込んでもケース内のスペースにはまだ十分な余裕があった。グラフィックボードはNVIDIAのGeForce GTX560 Tiを搭載した「WinFast GTX560 Ti O.C Dual Fan 1024MB DDR5」(Leadtek Research)を使用。
余分なケーブルは裏面やケース下部にまとめられるため、空気の流れを邪魔せず、各パーツをきちんと冷やせるのも魅力。マザーボードベースには、CPUクーラー交換用の穴もある。
(文・写真=SPOOL)
※ 本記事は執筆時の情報に基づいており、販売が既に終了している製品や、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
- ●Rosewill社 概要
- Rosewill社は、米国を拠点とする、パソコンDOS/Vパーツから、パソコン周辺機器、デジタル家電などさまざまな商品を開発、販売しているメーカーになります。常に、高品質なものをお求めやすい価格で製品開発および、販売していくことを目指しております。
- メーカーウェブサイト:http://www.rosewill.com/